アサーション

心理学者の平木典子氏によると、人間関係の持ち方には、大きく分けて3つのタイプがあると言われています。

1つ目は、他者を優先し、自分を後回しにしてしまうタイプ、
2つ目は、自分のことだけを考えて、他者の心情に配慮しないタイプ、
3つ目は、自分のことも考えるが、他者にも配慮するタイプです。

アサーションとは3つ目のタイプのことを言います。

例えばAさんは、仲の良い友人に試験の前、ノートを貸してほしいと頼まれる。
Aさんは帰ってから、この科目を勉強しようという計画がつぶれてしまう不安を抱えながら、友人のためであると、
「あまりまとまっていないけれど、それでいいなら貸すよ」と言ってノートを貸し、試験勉強ができないことを後悔しながら過ごす。

これは、1つめの非主張的なコミュニケーションです。

2つ目は、攻撃的なコミュニケーションですが、
「今頃、ノートを借りようなんて、非常識でしょ」と言って友人をつきはなし、二人の関係はこの後ぎこちなくなる。

3つ目がアサーティブなコミュニケーションです。

「今から帰って、その勉強をしようと思っている、次からもう少し早く言ってくれたら貸してあげることができると思うよ」
と、丁寧に、しかし、はっきりとその頼みには応じられないことを説明する。

君たちが本校入学後から目指す、チェンジメーカーになるためには、恐らくアサーティブなコミュニケーションは必須です。

なぜなら、成長するためには、心理的にも、安心・安全な場所が必要だからです。

皆が自分の思いを穏やかに言い合える、愚痴をこぼせる、悩みを話せる、希望が語れる、多様性を理解できる、そして共生できる。
そんな温かい環境をつくっていきましょう。

アサーティブなコミュニケーションをぜひ意識してみてください。私も自分に言い聞かせます。